「私、アメリカ合衆国大統領ロバート・テイラーはメキシコとの国境の壁を撤去することを決めました。祖国を捨て難民となる、あるいは不法移民となる。これこそ、大きな悲劇です。人はそれそれ祖国を持っています。自分たちの先祖が作り上げ、自分たちが育ち、家族が住んでいる国です。その国に誇りを持って住み続けることができないことこそ、最大の悲劇です」

「多くの誤解を生む事件でした。私たちはさほど長い時間をかけずに、この誤解を解消していかなければなりません。私はメキシコを含む中南米の国々の元首と会談をひらき、お互いの最善の策を模索することを約束します。国境を隔てる壁と同時に、心の壁も取り除くことに全力を尽くします」

「ヨーロッパにおいても、海を渡る難民が命を落とし、テロを含む悲劇が多く起きています。世界はこうした圧政と貧困と暴力が引き起こす悲劇と、真剣に向き合う時が来ていると思います。アメリカはそのために最善を尽くします」

紅い砂

アメリカ国境に、南米最貧国コルドバの難民「キャラバン」が迫っている。 アメリカ大統領は軍の力で彼らを拒否しようする。兵士と難民が睨み合い、緊迫した空気の中、一発の銃声が響いた。それを合図に押し寄せる難民と兵士が衝突し、難民に数百名の死傷者が出る悲劇が起こる。それは、「ウォールの悲劇」と呼ばれ、世界に報じられた。これを機にアメリカは非難され、コルドバからの難民は途絶えた。 

「私も祖国を愛している。子供のために、逃げ出す必要のない安全で豊かな国を作りたい」

作品の舞台

 コルドバ共和国は、中央アメリカの北部に位置する、約百平方キロほどの小さな国だ。カリブ海に面しており、いくつかの島も領有している。人口は800万人弱しかない。1800年代後半にスペインより独立した。現在も公用語はスペイン語で、首都はラパス。GDPは200億ドルを下回り、鳥取県とほぼ同じ経済規模とされる。中央アメリカで最も貧しい国家であり、IMFによって重債務貧困国に指定されている。大統領を元首とする共和制国家ではあるが政情は不安定で、1930年に最初の軍事独裁が始まって以来、軍事政権が相次いで成立した。
 2010年、時の大統領が終身大統領を狙って憲法改正の国民投票を宣言するが、投票当日に軍部がクーデターを起こし、統合参謀本部議長ホセ・コルテスが暫定大統領に就任した。以来、ホセによる独裁が続いている。軍が持つ兵員は1万2000人で、そのうち7000人を陸軍が占める。国防費は毎年3億ドルほどで推移している。

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あらすじ

〈主な登場人物〉
ロバート・テイラー(53) 
アメリカ大統領。軍を配置したことで多数の死傷者が出て、幼い娘に責められる。

ディレク・グリーン(32) 
元アメリカ連邦陸軍の大尉。自分の指導力不足で多数の死傷者が出て、自責の念に責められる。軍を去り、恋人とも別れた。

ルイス・エスコバル(67) 
コルドバで政治犯として捉えられている。高潔な人物。

ペネロペ・エスコバル(35) 
家族を顧みない父との確執で、何年も会っていない。少尉に父親との連絡役を頼まれる。イヤイヤながら引き受ける。父と会って話しているうちに、父の信念を知る。

ジョン・クラーク(42) 
IT企業CEO。使い切れないお金を持ち、引退を考えていたところに大統領に頼まれる。ヨーロッパで妻子を自爆テロで亡くしている。

ホセ・コルテス(56)
コルドバの独裁者。

ヘルナンデス(32) 
子どもをウォールの悲劇で亡くしている。

アントニオ(28) 
コルドバからの亡命者。家族が皆殺しにあっている。何としても、国を救いたい。ディレクと共に行動する。

アダン・ソラーノ
新入りの特別捜査官。ニューヨーク大ロースクール出身。チリからの移民二世であり「ウォールの悲劇」が他人事と思えず、ふとしたことから事件に疑問を抱く。

バネッサ・スミス
アダンの上司。アダンに指導していたが、アダンが映像から発見した事実を前に、共に捜査を開始する。

「ザ・ウォール」高嶋哲夫
 
 アメリカ国境に、南米最貧国コルドバの難民「キャラバン」が迫っている。
 アメリカ大統領は軍の力で彼らを拒否しようする。兵士と難民が睨み合い、緊迫した空気の中、一発の銃声が響いた。それを合図に押し寄せる難民と兵士が衝突し、難民に数百名の死傷者が出る悲劇が起こる。それは、「ウォールの悲劇」と呼ばれ、世界に報じられた。これを機にアメリカは非難され、コルドバからの難民は途絶えた。
 
「血塗られた指揮官」マスコミは国境防衛の指揮官、ディレク大尉を非難する。ディレクは、責任を取って軍をやめた。
 一年後、ディレクは妻子とも別れ、故郷で養育費の送金に追われる日々を送っていた。ディレクのところに一通の郵便が届く。中には航空機のチケットと十万ドルの小切手が入っていた。仕事を引き受けてくれれば、さらに五十万ドルを出すという。
 
 ネバダの空港を降りると、リムジンが待っていた。
 ディレクは砂漠の中の廃墟ホテルに連れて行かれる。そこは、最新鋭の電子機器を備えた戦闘指揮所、ウォールームになっていた。リーダーは世界最大のテクノロジー企業、「eテック」のCEOジョン。その他に経済、政治、心理学、通信などの専門家、傭兵の訓練会社の社長などが集められていた。大統領の密命のもと、コルドバを再生する計画が進められていたのだ。コルドバの国民から、我々の国を救ってほしいと言う強い要求があったのだ。
 ジョンはディレクに、現場作戦の指揮を依頼する。コルドバの抵抗組織を訓練し、独裁者ホセと麻薬組織を倒し、強制収容所にいる指導者ルイスを救出する。ディレクはその申し出を断る。
 しかし、家族を殺され、コルドバから逃れてきたアントニオの悲痛な言葉に参加を決意する。
「私も祖国を愛している。子供のために、逃げ出す必要のない安全で豊かな国を作りたい」
 そのころ、FBIでは新入り捜査官のテッドが、ウォールの悲劇の映像を見ていた。その映像の中に不審点を見つける。最初の発砲は難民側から起きている。
 
 ディレクは傭兵部隊を連れてコルドバに潜入する。現地の抵抗組織と接触し、軍事訓練を始める。そこにはウォールで娘を失ったフェルナンデスもいた。彼はディレクを恨んでいた。
「自分に従ってきた多くの者が死んだ。もう血を見るのはたくさんだ」
 厳しい牢獄生活で、指導者のルイスは希望をなくしていた。
 ディレクは混乱の首都に潜入し、娘のペネロペと会う。医師であり、大学教授の彼女は国民の間に人気があった。そのため、ホセはペネロペには手が出せなかった。彼女は、母が不遇に亡くなったのは父ルイスのせいだと考え、何年も父と断絶していた。
 彼女に再び指導者として戦うよう、ルイスの説得を頼む。
 
 砂漠の中のウォールームでも独自の戦いが行われていた。
 ジョンの指揮のもと、ホセや麻薬組織の莫大な裏金を秘密裏に移動させる工作を行っていた。革命後、国家の再建に使うのだ。
 FBIでは、テッドが最初に発砲したアメリカ兵を突き止める。その兵士はコルドバから多額の金銭を得ていた。ウォールの悲劇は仕組まれたものだったことが判明する。
 
 コルドバでは、ディレクの偽情報により、政府軍と麻薬組織が衝突する。麻薬組織は壊滅し、政府軍も大きなダメージを受ける。
 ディレクはペネロペと共に収容所に潜入し、ルイスの救出に成功する。しかし、ディレクたちはジャングルを帰還中、ウォールームの内通者により交信を絶たれ、部隊とも引き離されて孤立してしまう。部隊は壊滅し、敵に取り囲まれた時、近海を航行していた米軍空母から発信したヘリ部隊の援護により、脱出に成功する。ウォールームのジョンたちが米海軍の偽命令書をつくり、作戦を展開したのだ。
 ジャングルの基地に帰る途中、麻薬組織の生き残りの攻撃により、ディレクは死にかけるが、フェルナンデスに命を救われる。フェルナンデスの手引きで麻薬組織の隠した武器を手に入れる。
 
 ホセの公邸で、権力を誇示するパーティーが開かれる。ディレクたちは内通者を利用して公邸を襲い、一気に革命を成功させようとする。
 その戦闘の途中、ルイスが死亡する。革命軍の士気が落ちかけたとき、ペネロペが臨時政府を宣言した。「私が父の後をつぐ」
 ディレクはペネロペと再会を約束し、コルドバを去っていく。

〈難民が国境に押し寄せています。祖国コルドバをひと月前に出て、およそ三千九百キロを歩いてきた人たちです。子供、女性、老人も多くいます。最初千人余りだったキャラバンと呼ばれる集団が膨れ上がり、メキシコ人が合流して、今では五千人を超えていると思われます。対するアメリカ兵は五百人です。全員銃を構えていますが、難民たちは恐れる様子もなく、国境の壁に向かって進んでいきます〉
 耳にあてたラジオから女性レポーターの興奮した声が聞こえた。
 上空ではマスコミのヘリが、十機近く飛び交っている。極度に緊迫した状況が続いていた。
 アメリカとメキシコ国境には高さ七メートルの「ザ・ウォール」と呼ばれる、一辺十センチの鉄骨が十五センチ間隔に打ち込まれた壁が数十キロに渡って造られていた。
〈中南米の国、コルドバは現在、ゴメス・コルテス大統領による独裁政府の圧政とホセによって率いられた麻薬組織ディオスの残虐行為によって、難民集団となって国を出る者が後を絶ちません。今年になって、一万人を超えました。今後ますます増えるでしょう。テイラーアメリカ合衆国大統領は極右勢力に押し切られる形で、入国拒否を打ち出しました。軍隊を派遣して、入国を阻止しようとしています〉
 ヘリの高度が下がった。
 ウォールを警備しているアメリカ陸軍の指揮官、ディレク大尉はラジオを耳から離しボリュームを上げた。若い兵士たちの緊張の糸はずっと張り詰めている。何かの衝撃で一気に切れる恐れがある。
 前方を見ると、巨大な鉄杭を等間隔に打ち付けたウォールの間から、メキシコ側の砂漠が見えた。
 砂漠には、中東の難民キャンプのような光景が広がっていた。大小様々なテントが無数に張られ、難民が一週間前からここで生活をしている。その数は増えつつあった。
 陽が昇り始めた。砂漠が赤く染まり、まるで血の海のようだ。その中に五千名以上の難民集団が音を殺して潜んでいる。
〈キャラバンが野営を始めて一週間になります。アメリカ政府に難民申請を要望していますが、まだ返事はありません。痺れを切らせ、今日にもウォールを越えてアメリカ側に入ってくるという情報が流れています。合衆国は、世界は、この状況を見守っています〉
 明るくなるにしたがって、彼方から重い唸りのような音が響き始めた。赤い砂漠の地平線には黒い影が広がっている。
 夜通し歩き続けた新たな難民の集団が近づいてくるのだ。やがて一人一人の姿が確認できる距離になった。
 若い兵士たちの間にさらなる緊張が走る。兵士たちが難民に向かって銃を構え直した。
「引き金から指を外せ。脅すだけだ。彼らは銃は持っていない。きみらが傷つくことはない。落ち着くんだ」
 ディレクは兵士たちに告げて回る。一時の気休めにはなるがいつまで続くか。
 黒い群れが壁に向かって進んでくる。それは否応なく若い兵士に恐怖を植え付けた。
 眠っていたはずの難民たちが、いつの間にか立ち上がっている。気が付くと砂漠からは赤い光が消え、壁の前は難民で溢れていた。
 数人の男たちが壁に走りより、登り始めた。それに呼応するように壁の前は黒い集団に溢れた。
 壁に取り付いた難民たちが次第に数を増し、いつのまにか壁を護る兵士の数倍に膨れ上がっている。彼らは手にはしごや鉤爪のついたロープを持っていた。
〈キャラバンの先頭集団が壁に取り付きました。登ってきます〉
 ラジオからは興奮した声が聞こえてくる。
「全員、マスクをしろ。催涙ガスを撃て」
 ディレクの命令とともに、数十発の催涙ガスが発射された。
 それを合図のように怒号が飛び交い、難民が壁に向かって走ってくる。何百かの難民たちが壁に取り付き、登り始めた。壁を護る兵士たちに動揺が走る。
 一発の銃声が響く。すべての動きが止まった。一瞬の静寂。
 自動小銃の音が鳴り響いた。兵士たちの銃撃が始まった。
「撃ち方止め。命令だ」
 ディレク大尉が叫ぶが、声は悲鳴と怒号、そして銃声にかき消される。
 兵士たちが混乱し、銃撃を続ける。逃げ惑う難民たち。子ども、女性にも容赦なく銃弾が浴びせられた。
「やめろ。射撃を中止しろ」
 ディレクは叫びながら兵士たちの背後で空に向けて拳銃を撃った。銃撃が止んだ。
 静寂が訪れる。兵士たちは我に返ったように茫然とした顔で前方を見つめている。
 十分余りで壁の前には数百人の血に染まった難民たちが倒れていた。
 あちらこちらで泣き声、呻き声、悲鳴が聞こえた。
 ひときわ激しい泣き声が上がった。
 難民の男が壁に向かって幼い少女を高く差し上げている。少女の頭から血がしたたり落ちた。その血が男の顔を赤く染めている。
「妻と娘はアメリカに殺された。あいつらは悪魔だ。俺は復讐を誓う。必ず皆殺しにしてやる」
 足元には女が胸と腹から血を流して倒れている。
 その光景を、ディレクは茫然と見つめていた。

 ホワイトハウスの大統領執務室――。
 テイラー大統領はイギリス大使を招く晩餐会で読む演説原稿に目を通していた。
 首席補佐官のキャンベルが飛び込んできた。
 大統領のデスクの前を横切り、何も言わずテレビをつけた。
「何だこれは」
 思わずつぶやいていた。全身から血の気が引いていく。
「エルパソから二十キロ東にあるウォールです。CNNニュースのリアルタイム映像です」
 キャンベルが音量を上げた。銃声が響き渡っている。その中に悲鳴と怒号が混ざる。ウォールを隔てて、メキシコ側に群がっていた数千の難民が一斉に放射状に広がっていく。銃撃地点から逃げていくのだ。その後には、数百もの人が血に染まって倒れていた。
「壁を隔てて、銃撃戦がありました。すでに死傷者は百人を超えている模様です」
「ただちに銃撃を中止させろ。私はこんな命令を出していない」
「これは録画です。すでに発砲は終わっています」
 大統領は一度逸らせた視線をテレビ画面に向けた。画面は衛生兵があわただしく動き回る現場に変わり、スタジオからの声が聞こえる。
「中止命令は発砲と同時に現場の指揮官が出しています。しかし、この状態です」
「最初に発砲したのはどっちだ」
「調査中です」
 もし、アメリカ側だったら――。大統領は出かかった言葉を呑み込んだ。収拾がつかなくなると言いたかったのだ。国内外からの非難は避けられない。これはあきらかに虐殺だ。
「すぐに国防長官と国務長官を呼べ。国家安全保障会議を開く」
 大統領は立ち上がった。
 ドアの方を見た大統領の動きが止まる。
 開いたドアの前に、こわばった顔のパトリシアが立ちつくしていた。目はテレビ画面に張り付いている。二人の会話も聞いたに違いない。彼女は大統領の一人娘で、十四歳になったばかりだ。
 パトリシアの視線が大統領に移った。
「部屋に戻ってなさい。パパの仕事場には来るなと言ってるだろう」
 思いがけず強い口調の言葉が出た。
 パトリシアが持っていたファイルを落とした。先週生まれたばかりの子犬の写真が床に散らばる。
 茫然としていたが、我に返ったように駆け出していった。
「パパなんて大嫌い」
 走り去る前に大統領を見つめ、発した言葉が大統領の胸に鋭く突き刺さった。パトリシアの目には涙が溜まっていた。政治にも関心のある賢い娘だ。テレビ映像ですべてを理解したのだろう。

 コルドバ難民の死者百十五人、負傷者二百三十二人、アメリカ軍の死者ゼロ、負傷者八人。「ウォールの悲劇」は、リアルタイムで世界中に報道されていた。
 マスコミはいっせいに、アメリカ政府の対応を非難した。軍の現場指揮官、ディレク大尉は、「ウォールの虐殺者」「虐殺の指揮官」と呼ばれ、バッシングの対象になった。
 軍法会議にかけられると終身刑の可能性があったが、昔の上官スチュアート大佐の配慮で査問委員会で司法取引を行った。自分の非と未熟を認めたのだ。軍もディレクの処分を早急にすませたかったので、不名誉除隊となった。履歴書への不名誉除隊明記義務が課せられ、州によっては選挙権剥奪、銃器所持禁止となる。ウォールの悲劇は、一指揮官の重大なミスとして片付けられた。
 軍はこの予想外の出来事に早急に決着をつけた。
 事件の影響を把握するためただちに支持率の調査が行われた。
 五十二パーセントあったテイラー大統領の支持率が三十七パーセントに下がった。わずか一日で、十五パーセントの急落だった。その程度で済んだのは、事件後すぐにテレビ会見を行い、犠牲者に対して哀悼を述べ、厳しく事件の真相を捜査することを明言したからだ。同時に、法を守り、押し寄せた難民を入れなかったことを強調した。
 テイラー大統領にとって、いちばん骨身に答えたのは、娘の口から出た「パパなんて大嫌い」と、大統領を見つめるパトリシアの言葉と顔だった。

 事件の第一報が知らされると、ただちにコルドバの独裁者ゴメス大統領は、国民に呼びかけた。
「国から逃げるな。アメリカに虐殺される。コルドバ国民の国はコルドバだ。コルドバ国民の国はここだ。ここが祖国だ」
 以来、コルドバを逃げ出す国民は、ほぼいなくなった。

『紅い砂』高嶋哲夫
"The Wall" by Tetsuo Takashima

プロローグ
Prologue

第1章 砂漠のウォールーム
Chapter 1  Desert War-room

第2章 コルドバへの道
Chapter 2 Road to Cordova

第3章 革命軍
Chapter 3 Revolutionary Army

第4章 奪還
Chapter 4 Recapture

第5章 戦闘
Chapter 5 Battle

第6章 反撃
Chapter 6 Counterattack

第7章 ラパスへ
Chapter 7 To Lapaz

第8章 最後の戦い
Chapter 8 Last Battle

エピローグ
Epilogue

共に、世界を変えよう。
壁を作るより、心の壁を取り払おう。

クラウドファンディング・プロジェクト

 中南米の独裁国家から逃れようと、数千人の難民がアメリカ国境に向かいました。また多くの貧しいメキシコ人が豊かなアメリカに職を求めて不法に国境を超えようとしています。それに対してトランプ大統領は「ザ・ウォール(壁)」を造って阻止しようとしています。
「子どもたちに誇れる、安全で豊かな国を」
生まれ育った故郷を捨て、命を賭けて逃げ出さねばならない状況に陥ってしまった原因は?
「難民問題」は世界の問題でもあります。アフリカ、中東を逃れて難民たちが向かったEU諸国でも、多くの暴力や偏見を生みました。

『The Wall』は、高嶋哲夫が「世界の難民問題」の解決策を真正面からエンターテインメントの形で提示する小説です。本作は世界に向けたメッセージ小説であり、最終目標としてクラウドファンディングを使ったハリウッド映像化を行い、広くその考えを訴えたいと考えています。

プロジェクトスケジュール

<2020年04月>
04月08日(水)日本版『紅い砂 The Wall』(幻冬舎刊)発売。

<2020年08月>
08月04日(火)Makukeにてクラウドファンディングの募集開始(9月4日まで)。

<2020年10月>
10月01日 米国版『The Wall』発売(Museyon刊・秋冬マーケット)

ぜひあたたかいご支援をお寄せください

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